患者さまの情報
管理番号 | 16 |
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年齢 | 6歳 |
ご住所 | 茨城県石岡市 |
主訴 |
かみ合わせると上の前歯の裏の歯茎が痛い |
診断名 |
骨格性上顎前突、過蓋咬合、叢生 |
治療について
使用した装置 |
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抜歯部位 |
非抜歯
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治療期間 |
2年2か月間
(約24ヶ月)
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治療費 |
284000円(精密検査料・診断料を除く。税別)
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矯正治療の一般的なリスクはこちらをご覧ください。治療内容・期間・費用は患者さまの症状により異なります。
ドクターからのコメント
「かみ合わせると上の前歯の裏側の歯茎が痛い」と、とっても不安そうな表情で来院されました。 矯正治療では、「痛い」を主訴として来院される方はごく少数です。「痛い」、これは過蓋咬合が原因です。 過蓋咬合とは、前歯の咬み合わせが深く下の前歯が上顎の歯茎に咬みこんいる状態で、前から見ると下の前歯が見えません。 このようなケースでは、お食事時以外も上下の歯を軽く接触している”上下歯列接触癖”を伴っていることが多く、上下歯列接触癖が改善しないと矯正治療後もだんだんかみ合わせが深くなるとともに上の前歯が前突してきて隙間があいてくることがあります。上下歯列接触癖についてご説明し、お食事時以外は歯を離すようにお願いしました。 こちらの患者様は、過蓋咬合だけでなく後から萌出してくる永久歯のためのスペースも不足していたため、上下顎骨の側方拡大と過蓋咬合の改善を混合歯列期矯正治療で行いました。 その後12歳臼歯が萌出するまでずっと成長観察を行い、永久歯への交換と顎骨の発育が良好に進行し、仕上げ矯正治療を行う必要無く、保定期間を終了しました。
治療経過
初診時
初診時の状態です。









治療経過1





治療経過2





治療経過3





治療経過4





治療経過5
動的治療終了。





治療後








治療前後まとめ
治療前









治療後








矯正歯科治療のリスク・副作用
- 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2 週間で慣れることが多いです。
- 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
- 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。また、歯が動くと隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。
- 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきがやせて下がることがあります。
- ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
- 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
- あごの成長発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせるとかみ合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
- 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
- 外科矯正治療の場合、下記のリスクがあります。
- 全身麻酔下での手術、そして入院が必要です。
- 手術後、出血や感染がおこることがあります。
- 手術後数か月間開口障害が生じます。
- まれに知覚鈍麻が残ることがあります。
- 顎離断術施術後約1年後に抜釘を行うために入院・手術が必要になります
- 歯科矯正用アンカースクリューを使用する場合、下記のリスクがあります
- まれに歯科矯正用アンカースクリューの破折・動揺・脱落が起こることがあります。このような場合、アンカースクリューの再埋入を行うことがあります。
- まれに歯科矯正用アンカースクリューの埋入により、歯科矯正用アンカースクリューと歯根が接触したり歯根損傷が起こることがあります。
- まれに歯科矯正用アンカースクリューの埋入により上顎洞や鼻腔に穿孔することがあります。
- まれに歯科矯正用アンカースクリュー周囲の歯肉に炎症が生じ、歯肉が発赤腫脹することがあります。
- まれに歯科矯正用アンカースクリューと口腔粘膜が接触し、口内炎ができることがあります。