LINEで予約 24時間Web予約

LINE初診相談

初診WEB予約

電話予約

目立たない矯正装置 – クリアブラケットについて【茨城県石岡市の矯正歯科クリニック・石岡みらい矯正歯科】 (2025年11月1日)

目立ちにくい表側矯正 ― クリアブラケットという選択

 

こんにちは。茨城県石岡市、小美玉市、かすみがうら市、土浦市の矯正歯科クリニック、石岡みらい矯正歯科・院長の丸岡です。

 

表側のワイヤー矯正を検討される方から、「できるだけ目立たない方法がいい」「金属のブラケットやワイヤーは避けたい」というご相談をとても多くいただきます。

目立ちにくいブラケットとして、白いセラミックブラケットに加えて、歯の色が透けて見えるクリアブラケット(透明ブラケット)という選択肢もあります。

見た目・強さ・摩擦・外れにくさなど、それぞれ特性が異なりますので、今日はクリアブラケットの基本とメリット・デメリットを分かりやすく解説します。

 

1.クリアブラケットとは?

見た目に配慮した審美ブラケットの一種で、歯の色を通す透明感が特長です。

素材は大きくセラミック(サファイア/多結晶アルミナなど)とプラスチック(ポリアミド、ポリカーボネート等)に分かれます。

①セラミック

特徴:高い透明度、色の安定性、十分な強度を有しています

↑ 透明なセラミックブラケットの一例(JM Ortho社)

 

②プラスチック
特徴:透明、安価、セラミックより柔らかい性質があります

↑ 透明なポリアミド製のクリアブラケットの一例(トミーインターナショナル社)

 

柔らかいと聞くとあまりよくないと思われるかもしれませんが、咬み合わせによってはこの柔らかさが適することもあります。セラミックは強固ですが、強く咬み合うと破折することもあります。

 

2.クリアブラケットの「利点」まとめ

○目立ちにくい
歯色を通す透明感が、白色不透明のブラケットよりも自然に見えるケースもあります。とくにサファイア系は高い透過性が示されています。 

そのため、写真撮影の場面や人と対面する場面での違和感が少ないとされています。
機能面は通常の表側矯正と同等で、歯のコントロールの精度や適応範囲は、金属ブラケットと同様とされています。むしろ、フォースシステム(治療計画)の方が影響を受けます。

↑ 金属が見える部分が大幅に減りますので、目立ちにくくなります

↑ 白いワイヤーも併用するとより目立ちにくくできます

 

3.欠点・注意点

・ブラケットを外す時、歯面に亀裂が入ることがある(セラミックブラケット全般)
セラミックは剛性が高く破断しにくい反面、剥がす時の応力集中に注意が必要とされています。適切な手技でリスクは下げられます。 プラスティックはリスクは少なくなります。

・摩擦とワイヤー滑走性
条件により金属より摩擦が高い・同等など研究結果は分かれます。術者はワイヤー材質や結紮・スロット精度での最適化を考える必要があります。 

・材料の変形・着色(プラスチックブラケット)
長期使用で色調変化や変形が起こりうる点は注意が必要です。設計・接着材の選択で臨床使用は可能ですが、審美の安定性はセラミックが優れているとの報告が多いです。 

一方、歯にブラケットをつける際の接着剤が変色することも多く、治療経過が立ってくると透明度が下がってくることがあります。

 

⭐︎関連する投稿⭐︎

矯正治療中の着色について

 

・費用
通常の金属より材料コストが高い傾向があり、価格設定は異なっていることが多いと思います。

プラスチック製のクリアブラケットはセラミックよりも安価なこともあり、安い料金プランを提示しているクリニックもあります。

 

4.よくあるご質問

Q1. 白いセラミックとクリアブラケット、見た目はどちらが自然?

A. クリアブラケットは歯の色を通すため自然に見えやすいと思われます。白系セラミックはブラケットは歯がやや黄色い方は少し違和感があるかもしれません。一方、歯とブラケットの間の接着剤は変色することがあり、当院では白いセラミックブラケットをおすすめすることが多いです。

Q2. セラミックは外すときに歯が傷むって本当?

A. セラミックブラケット金属よりエナメル損傷が起こりやすいという報告があり、適切なデボンド手技・器具選択でリスクを極力下げるようにしています。ただ、それでもプラークの沈着などで歯の質が弱くなってしまっている場合は、損傷が起きることもあります。当院ではあらかじめご了解をいただいてから、装置を接着しています。

Q3. ワイヤーの滑り(スライディング)が悪くて治療が長引く?

A.治療方法によります。ブラケットの選択・ワイヤーの選択と調整・結紮方法の選択で効率的に治療を進めることもできます。近年のブラケットは摩擦を抑えられる設計も登場しています。

 

まとめ

・クリアブラケットは目立ちにくさを重視する方に有力な選択肢です。

・セラミックのクリアブラケットは審美性と強度が高く、プラスチック系は同じように透明ですが着色への配慮が必要です。 

・最終的には、見た目・治療計画・費用のバランスを、ライフスタイルなどと合わせて決めていきましょう。

————————————————————————

当院では石岡市をはじめ、土浦市・水戸市・つくば市・小美玉市・かすみがうら市・鉾田市・笠間市など、茨城県内のさまざまな地域から患者さまにご来院いただいております。日本矯正歯科学会認定医と日本専門医機構矯正歯科専門医が在籍しています。

電車・お車ともにアクセスしやすく、県内広域からのご相談も歓迎しております。

石岡みらい矯正歯科 院長:丸岡亮(歯学博士)

茨城県石岡市国府4-5-4

TEL:0299-24-4118

最新情報は 公式Instagram でも発信中!ぜひフォローをお願い致します!

 

 

List of probably useful references

Mohamed JP, Lalloo R, Sterenborg HJCM. Evaluating the Type of Light Transmittance in Mono- and Polycrystalline Ceramic Brackets. J Clin Diagn Res. 2016;10(9).  

AlBadr AH, Talic NF. The Optical Translucency, Opalescence, and Reflectance of Different As-Received Ceramic Brackets. J Dent Biomech. 2023. 

Lopes-Filho H, Maia LH, Araújo MVA, Ruellas ACO, Sorgi da Silva R. Influence of Optical Properties of Esthetic Brackets on Visual Perception. Am J Orthod Dentofacial Orthop. 2012.  

Gange P. The Evolution of Bonding in Orthodontics. Am J Orthod Dentofacial Orthop. 2015;147(4).

Cochrane NJ, et al. Quantitative Analysis of Enamel on Debonded Orthodontic Brackets. Am J Orthod Dentofacial Orthop. 2017;152(5):691-699.

Bora N, et al. Enamel Surface Damage following Debonding of Ceramic Brackets. J Clin Diagn Res. 2021;15(5).  

Bazakidou E, et al. Evaluation of Frictional Resistance in Esthetic Brackets. Am J Orthod Dentofacial Orthop. 1997;112(2):138-144.

Tselepis M, et al. Dynamic Frictional Resistance Between Orthodontic Brackets and Archwires. Am J Orthod Dentofacial Orthop. 1994;106(2):131-138.  

Aird JC, Harradine NWT. Fracture of Polycarbonate Brackets. Br J Orthod. 1988;15(4):201-205.  

Akin-Nergiz N, et al. Shear Bond Strength of a New Polycarbonate Bracket. Am J Orthod Dentofacial Orthop. 1996;109(2):144-150.  

Ogiński T, et al. Clinical Comparison of Failure Rates of Metallic and Ceramic Brackets. Med Sci Monit. 2020;26:e924920.  

Mundhada VV, et al. A Review on Orthodontic Brackets and Their Application. Polymers (Basel). 2023;15(18):3771.