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インビザライン(マウスピース矯正)について (2025年11月7日)

こんにちは。茨城県石岡市、小美玉市、かすみがうら市、土浦市の矯正歯科専門クリニック・石岡みらい矯正歯科の丸岡亮です。

「矯正はしたいけれど、装置の見た目が気になって一歩を踏み出せない」――そう感じる方は少なくありません。

石岡みらい矯正歯科では白いワイヤー矯正や舌側(裏側)矯正に加え、インビザラインに代表されるカスタムメイドのアライナー型矯正装置(マウスピース矯正とも)もご提案しています。

透明なマウスピースを段階的に交換して歯を動かす方法で、目立ちにくく、取り外しができるのが特長です。食事・歯みがき時は外せます。

 

インビザラインによる治療の有効性は研究が蓄積されており、得意な動き・苦手な動きを理解した上で治療計画を立てること、適切な管理、指導をすることが大切とされています。

今回は、カスタムメイドのアライナー型矯正装置の代表格であるインビザラインを中心に、概要について、お伝えできればと思います。

 

1.インビザラインの素材と仕組み・交換サイクル

素材:

アライナーはいわゆる、プラスティックの材料ですが、もちろん、改良、工夫がされています。インビザラインではポリウレタン系のSmartTrackなど、弾性(柔らかさ)と復元性を両立した材料が用いられます。

素材特性は装着のしやすさ・力の出し方に影響を与えます。そのため移動、拡大量の精度にも関与します。 

 

動く仕組み:

1枚ごとにわずかな歯の移動量が設計されます。少し動かした状態でアライナーを作成、また少し動かして作成、、、というように繰り返して、数十枚、作成されます。連続して交換して装着することで、最終的な歯並びが達成されます。

↑ シミュレーションに合わせて、数十枚のアライナーが工場で作成されます

 

交換間隔:

一般に7~14日交換が多く、1週間ごと/2週ごとの交換間隔の双方で臨床的に妥当とするレビューや研究があります。

患者さんごとに歯の動きや適合状況で判断することが必要と考えられます。 

↑ 通院のたびに、次回までにお使いいただくアライナーをお渡しいたします(もちろん一枚ずつ分かるように包装されています)

 

2.動きを補助するもの① – アタッチメント

インビザラインで治療する際は、その動きを補助する目的で、歯の表面にレジンと呼ばれる歯とほぼ同じ色で、むし歯治療の際に使用するプラスティックを使用し、小さな突起(アタッチメント)を接着します。治療が終わったら、もちろんきれいに外せるものです。

このアタッチメントにより、アライナーが把持・回転・トルク表現をしやすくなります。形状・数・配置は動かしたい方向に合わせて設計します。

適切な設計が適合性や移動効率を左右することが示されています。

↑ アタッチメントを装着します。基本的には歯の色ですので、目立ちません

 

3.動きを補助するもの② – アライナーチューイ

装着直後にチューイ(ゴムのような素材でできた円柱状のもの)を噛んでいただくと、アライナーがしっかりとはまるようになり、歯と適合されます。治療のスピード自体を確実に上げる強固なエビデンスは限定的ですが、歯からアライナーが浮いてしまうアンフィットを減らすためには必要なものです。

アンフィットが大きいと、作り直しやアライナーを数枚、前のアライナーに戻していく必要が出てきてしまうことから、治療期間自体の延長を予防することに繋がります。

↑ 1日に10分適度、お時間を作っていただき、使用を推奨します

 

4.アライナー治療の注意点

インビザラインなどのアライナー矯正を行う際は、以下の点について、あらかじめ、知っておいていただきたいと考えております。

①得意・不得意な動きがあります:

前歯の軽度な叢生(ガタガタ)・歯列弓を広げていく治療は比較的良好に経過します。一方、歯に大きな回転をかける、傾きを変える、深い咬み合わせを治す治療は治療せいどが下がることが生じやすく、補助装置をつけたり、リファインメント(追加アライナー)がほぼ前提になります。

 

②装着時間の厳守が必要です:

ほぼ一日中(20–22時間)の装着が必要です。装着時間が短いと治療計画にずれ→リファインメント増加になり、治療期間の長期化につながります。

 

③ 衛生管理、特に飲み物の注意が必要です:

歯磨きがしやすいことから、治療中、むし歯のリスクを減らせるのが、インビザラインのメリットです。

一方で、装着中は糖分の入った飲み物はお控えいただくことが必要です。これは、アライナーと歯の間に飲み物が入り込んでしまい、歯にとっては糖分が入ったものに浸されている状態になります。その結果、むし歯が生じてしまうことが報告されています。

 

④通院管理が必要です:

定期的な適合のチェックと必要時の計画修正(リファインメント)が必要です。

 

5.当院の治療の流れ

①相談

お悩み・ご希望(目立ちにくさ、通院頻度、ご予算など)を確認していきます。

②検査

診察に加え、口腔内写真・口腔内スキャン、各種レントゲン/歯科用CT撮影を行います。

 

③診断・シミュレーション

スキャンしたデータで治療計画をシミュレーションします。治療計画の全体像、インビザラインによる治療におけるデメリット、適用かどうかをきちんと伝えし、患者さんにあった装置の選択を行います。

そこでご納得いただけましたら、契約を交わし、治療を開始します。

 

④アライナー発注・装着

シミュレーションのデータを元に、インビザライン社にてアライナーの作成をするよう注文を出します。

アライナーが到着するのは数週間後になります。届き次第、治療を開始します。

治療開始時はアタッチメントの装着や、取り外しの練習をします。

アライナーは一日、20から22時間の使用をお願いしています。

↑ アライナーチューイの使用もお願いしております

 

⑤その後の通院、リファインメント

クリニックによっては、これをオンライン診療やアプリを用いて患者さんに写真を撮ってもらい、経過を見ることもあります。

当院では1ヶ月から1ヶ月半の間の通院をお願いしております。きちんと装着できているか、アンフィットが起きていないかの確認を目視で十分に行います。

適宜、リファインメント(治療計画の見直しと追加アライナーの発注)を行います。

 

6.いわゆる「格安マウスピース矯正」との比較

矯正治療では治療費が高額になり、なかなか踏み出せないという方も多いと思います。その場合に、安価に治せるマウスピース矯正が選択肢に上がると思います。特に、コロナ禍の際に、市場規模が拡大しました。

当院ではインビザラインを用い、以下の点を考え、十分なサポートをできるように考えています。

インビザラインによる治療は一度の発注だけで終わるケースは稀で、リファインメントと呼ばれる治療計画の見直しと追加アライナーによる微調整がほとんどの症例で必要です。例えるならば、ホールインワンを目指せるのは稀で、フェアウェイ、グリーンにのせ、アプローチを重ねていく、ゴルフのようなものを想像すると良いかと思います。

当院では最長5年間、リファインメントに対応します。

一方、遠隔・無診査型などで治療を行う方法(一部の格安マウスピース矯正)では、対面による診査診断・画像検査・経過観察が不十分になりがちで、アメリカの歯科の団体、日本矯正歯科学会などから咬合・歯周へのリスクが指摘されています。

双方にメリット、デメリットがあります。歯は一生使う臓器でもあります。今後の安定性も考えて、ご判断をすると良いと思います。

 

まとめ

・透明で目立ちにくいインビザライン(マウスピース矯正)は、生活と両立しやすい矯正方法です。

・素材・設計・アタッチメント・装着時間が結果を左右し、主治医管理のもとでのリファインメントが成功の鍵です。

・当院は最長5年のリファインメント対応で、最終的な咬合の獲得まで伴走します。初回相談で、あなたに合う選択肢(白いワイヤーによるワイヤー矯正/舌側矯正/インビザライン)を一緒に検討しましょう。

なお、当院では、インビザラインの特集サイトもご用意しておりますので、合わせてご覧いただけますと幸いです。

 

インビザライン特集サイト

 

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当院では石岡市をはじめ、土浦市・水戸市・つくば市・小美玉市・かすみがうら市・鉾田市・笠間市など、茨城県内のさまざまな地域から患者さまにご来院いただいております。日本矯正歯科学会認定医と日本専門医機構矯正歯科専門医が在籍しています。

電車・お車ともにアクセスしやすく、県内広域からのご相談も歓迎しております。

石岡みらい矯正歯科 院長:丸岡亮(歯学博士)

茨城県石岡市国府4-5-4

TEL:0299-24-4118

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List of probably useful references

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