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学校検診で歯並びを指摘された方へ
こんにちは。
茨城県石岡市、小美玉市、かすみがうら市、笠間市、土浦市からも通っていただいている矯正歯科、石岡みらい矯正歯科・院長の丸岡です。
毎年、学校歯科検診の結果が返ってくる6月頃から、夏休みにかけて、お子様の歯並びやかみ合わせについてのご相談が増えてきます。学校からの用紙に、歯列・咬合、歯並び、かみ合わせ、要観察、要精検といった言葉が書かれていると、保護者の方は少し心配になると思います。
すぐに矯正治療を始めないといけないのか。放っておくと手遅れになるのか。かかりつけの歯科医院でよいのか、矯正専門のクリニックに行った方がよいのか。
今回は、学校検診で歯並びを指摘された場合に、どのように考えればよいのかを、矯正歯科の立場から整理してみたいと思います。
はじめに:結論
学校検診で歯並びやかみ合わせを指摘されたからといって、必ず矯正治療を始めなければならないわけではありません。一方で、指摘を受けた場合には、一度は歯科医院または矯正歯科で確認しておくことをおすすめします。
学校検診は、詳しい矯正診断ではありません。短い時間の中で、明らかな問題がありそうか、経過観察でよいか、専門的な確認が必要かを見つけるための検査です。そのため、学校検診で指摘された内容だけで治療の必要性を判断するのではなく、実際のお口の状態、永久歯の生えかわり、顎の成長、レントゲン上の永久歯の位置を含めて確認することが大切です。
特に、反対咬合、前歯が大きく出ている、前歯がかみ合わない、左右のかみ合わせがずれている、永久歯の生える場所が明らかに足りないといった場合は、早めに相談しておくと安心です。
学校検診で歯列不正を指摘された場合、すぐに受診しないといけないのか
学校検診の結果に歯列・咬合の異常と書かれていても、それだけで矯正治療が決まるわけではありません。学校歯科検診は、むし歯や歯肉の状態だけでなく、歯並びやかみ合わせについても確認します。ただし、検診の場ではレントゲン撮影や歯型の分析、横顔の骨格評価、顎関節の詳しい評価までは行いません。
つまり、学校検診は精密検査ではなく、気になる状態を拾い上げるための入口です。
そのため、受診の目的は、すぐに装置をつけるためではありません。今のお子様の状態が、経過観察でよいのか、早めに対応した方がよいのか、永久歯がもう少し生えてから判断してよいのかを確認することが目的になります。
実際には、相談に来られても、すぐに治療開始とならないことも多くあります。小学生の時期は、乳歯から永久歯へ生えかわる途中ですので、一時的に前歯のすき間が目立つことや、歯並びが不安定に見えることがあります。成長の途中として自然に変化する場合もあります。
一方で、見た目だけでは分かりにくい問題が隠れていることもあります。例えば、永久歯が本来と違う方向に向かっている場合、犬歯が埋伏するリスクがある場合、奥歯のかみ合わせが片側だけずれている場合は、学校検診だけでは十分に判断できないことがあります。
大切なのは、焦って治療を始めることではなく、適切な時期を逃さないことです。

茨城県の学校歯科検診における歯列・咬合の評価基準
学校歯科検診では、歯列・咬合について、異常なし、要観察、要精検という形で判定されます。茨城県歯科医師会の学校歯科健診マニュアルでは、歯列・咬合の評価について、基準が示されています。それを元にしてまとめると以下の通りになります。
叢生は、隣り合う歯が互いの歯冠幅径の4分の1以上重なっているものが、重度の歯列異常として扱われます。いわゆるガタガタ、歯の重なりが強い状態です。

正中離開は、上の真ん中の前歯の間に6ミリ以上のすき間があるものが目安とされています。ただし、前歯の生え方がまだ途中の場合は、成長や萌出の状態を考慮する必要があります。

反対咬合は、3歯以上の反対咬合がある場合が目安です。また、1歯だけであっても骨格性の下顎前突が疑われる場合は、精密検査が必要と判断されることがあります。

上顎前突は、オーバージェット、つまり上の前歯と下の前歯の前後的な差が8ミリ以上あるものが目安とされています。上の前歯が大きく前に出ている状態です。

開咬は、上下の前歯が垂直的に6ミリ以上開いているものが目安です。前歯でかみ切りにくい、いつも前歯が開いているといった状態です。

そのほか、過蓋咬合、交叉咬合、顎のずれなども、状態によっては精密検査が必要と判断されます。
ここで注意していただきたいのは、この基準は矯正治療を始める基準ではないということです。あくまで、詳しく確認した方がよい状態を見つけるための目安です。実際に治療が必要かどうかは、年齢、歯の生えかわり、骨格、永久歯の位置、口腔習癖、患者さんご本人やご家族の希望を含めて総合的に判断します。
小児矯正で早めに相談した方が安心な場合
小児矯正は、すべてのお子様に必要な治療ではありません。小学生のうちに矯正治療を始めないと、必ず手遅れになるというわけでもありません。
当院でも以前の記事でお伝えしている通り、小学生の矯正治療は、最終的な歯並びをすべて完成させる治療というより、将来の歯並びやかみ合わせが悪化しにくい環境を整える治療として行うことがあります。
早めに相談した方がよい代表的な状態としては、まず反対咬合があります。前歯のかみ合わせが反対になっている場合、成長とともに骨格的なずれが強くなることがあります。歯の傾きによる反対咬合なのか、骨格的な下顎前突の傾向があるのかを見極めることが大切です。
次に、左右のかみ合わせのずれです。奥歯の幅が合わずに、下顎が左右どちらかにずれてかんでいる場合、顔の成長や顎の使い方に影響する可能性があります。このような場合は、成長期に確認しておく意義があります。

前歯が大きく出ている上顎前突も、状態によっては早めの相談が望ましいことがあります。研究では、上の前歯の突出が強いお子様では、前歯の外傷リスクが高くなることが報告されています。すべての上顎前突を早期治療する必要はありませんが、前歯が大きく出ている場合や、転倒時にぶつけやすそうな場合は、一度確認しておくと安心です。
また、永久歯の生える場所が明らかに不足している場合や、上顎犬歯が本来の位置からずれている可能性がある場合も注意が必要です。犬歯の位置は見た目だけでは分かりにくく、必要に応じてレントゲンで確認します。
さらに、指しゃぶり、舌を前に出す癖、口呼吸、前歯でかめない開咬がある場合も、歯並びだけでなく、機能面を含めて評価した方がよいことがあります。
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相談に適した時期は6月から夏休み頃
学校歯科検診は春から初夏にかけて行われることが多く、結果の用紙が6月頃に返ってくることが多いと思います。そのため、6月から夏休みにかけて、学校検診で歯並びを指摘されたというご相談は増えやすい時期です。
これは、矯正歯科の相談時期としても自然な流れです。
夏休みは、学校を休まずに初診相談や精密検査を受けやすい時期です。もし装置を使うことになった場合でも、最初の違和感に慣れる時間を取りやすいというメリットがあります。
ただし、夏休みに入ってから急いで予約を取ろうとすると、希望の日時が取りにくいこともあります。学校検診の結果を受け取って気になる内容があれば、6月から7月の早い時期に一度相談しておくと、その後の予定が立てやすくなります。
一方で、6月を過ぎたから遅いということはありません。秋や冬の相談でも問題ありません。大切なのは、気になっている状態を長く放置せず、一度確認しておくことです。
かかりつけ歯科でよいのか、矯正専門クリニックがよいのか
まず、かかりつけの歯科医院がある場合は、そこに相談するのはとても良い選択です。
普段からむし歯や歯肉の状態を見てもらっている先生であれば、お子様の性格や通院状況も把握されています。歯並びの問題が軽度であれば、経過観察や定期的な確認で十分なこともあります。
一方で、矯正治療が必要かどうか、いつ始めるべきか、成長をどう見るべきか、永久歯の位置に問題がないかといった点については、矯正歯科専門の評価が役立つことがあります。
特に、反対咬合、顎のずれ、強い上顎前突、開咬、永久歯の萌出異常、犬歯の埋伏リスク、抜歯が必要かどうかの判断が関わる場合は、矯正専門クリニックで一度相談すると、より詳しい説明を受けやすいと思います。
ただし、地域によっては近くに矯正専門の歯科医院がない場合もあります。その場合は、まずかかりつけ歯科で相談し、必要に応じて矯正歯科を紹介してもらう流れでよいと思います。
大切なのは、どこに行くかだけではなく、現状を正しく把握し、治療開始の時期を焦らず判断することです。

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Q&A
Q. 学校検診で歯列・咬合にチェックがつきました。必ず矯正治療が必要ですか。
A. 必ず必要という意味ではありません。学校検診は、詳しい検査が必要かどうかを見つけるためのスクリーニングです。実際には、経過観察でよい場合もありますし、数年後に再評価でよい場合もあります。ただし、要精検とされた場合や、保護者の方が見ても明らかに気になる場合は、一度確認しておくことをおすすめします。
Q. 小学生のうちに相談しないと手遅れになりますか。
A. 多くの場合、すぐに手遅れになるわけではありません。永久歯が生えそろってから本格矯正治療を行うことも可能です。ただし、反対咬合、左右のかみ合わせのずれ、強い上顎前突、犬歯の萌出異常、開咬につながる癖がある場合は、成長期に評価しておいた方がよいことがあります。相談したからといって、すぐに治療開始になるわけではありません。
Q. 学校検診では問題なしでしたが、歯並びが気になります。相談してもよいですか。
A. もちろん相談していただいて大丈夫です。学校検診は短時間で行う検査ですので、すべての問題を細かく確認できるわけではありません。特に、顎の中にある永久歯の位置、犬歯の方向、先天性欠如、過剰歯、奥歯のかみ合わせのずれなどは、レントゲンを含めた確認が必要になることがあります。学校検診で異常なしでも、保護者の方が気になる場合は、一度相談しておくと安心です。
当院からの提言
学校検診で歯並びを指摘されたときに大切なのは、不安になりすぎないこと、そして放置しすぎないことです。
矯正治療は、早ければ早いほどよいという単純なものではありません。早期治療にはメリットがある一方で、成長や生えかわりを待った方がよい場合もあります。また、小児矯正を行ったとしても、将来的に本格矯正治療が必要になることもあります。
そのため、学校検診の結果は、治療を決める紙ではなく、確認のきっかけと考えていただくのがよいと思います。
特に茨城県石岡市周辺では、学校検診の結果が返ってくる6月頃から、夏休みにかけて、歯並びや小児矯正のご相談が増えます。夏休みは相談や検査を受けやすい時期ですので、学校検診で指摘を受けた方、前歯の生えかわりが気になる方、受け口や出っ歯、ガタガタ、開咬が気になる方は、一度ご相談ください。
お子様の歯並びは、今すぐ治すかどうかだけではなく、これからどのように成長していくかを見通すことが大切です。
当院では、必要な場合には治療の選択肢をご説明し、経過観察でよい場合にはその理由と次に確認すべき時期をお伝えするようにしています。学校検診の結果をきっかけに、お子様の歯並びとかみ合わせについて一度整理してみるとよいと思います。
まとめ
学校検診で歯並びやかみ合わせを指摘されても、必ず矯正治療が必要というわけではありません。
ただし、学校検診は詳しい矯正診断ではないため、歯列・咬合の異常、要観察、要精検と記載された場合には、一度歯科医院または矯正歯科で確認しておくと安心です。
茨城県の学校歯科検診では、叢生、正中離開、反対咬合、上顎前突、開咬などについて具体的な目安が示されていますが、これは治療開始の基準ではなく、詳しい確認が必要かどうかを判断するための目安です。
小児矯正では、反対咬合、左右のかみ合わせのずれ、強い上顎前突、開咬、永久歯の萌出異常など、早めに評価した方がよい状態があります。
学校検診の結果が返ってくる6月頃から夏休みは、相談しやすい時期です。相談したからといって、すぐに治療を始める必要はありません。まずは現在の状態を知り、適切な時期を確認することが大切です。
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