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本格矯正治療について 【茨城県石岡市の矯正歯科専門医院・石岡みらい矯正歯科】

永久歯列期の本格矯正治療とは ― 個性正常咬合へのアプローチ ―

 

こんにちは。茨城県石岡市、小美玉市、かすみがうら市、土浦市の矯正歯科医院の石岡みらい矯正歯科・院長の丸岡です。

今回は改めまして、当院で行なっている本格矯正治療について、概要についてお伝えできればと思い、まとめさせていただきました。ぜひ、最後までお読みいただけますと幸いです。

 

はじめに

石岡みらい矯正歯科では、成長期のお子さまの早期矯正治療(小児矯正、第一期矯正治療)から、永久歯列に移行した後、または成人の方の本格矯正治療(永久歯列期矯正治療、第二期矯正治療)まで、トータルに矯正治療をご案内しております。

 

1. 永久歯列期の矯正治療(本格矯正治療)の概要

永久歯列期とは、すべてある程度の永久歯が生えそろった時期を指し、歯列・噛み合わせの安定・審美性を総合的に整えていく段階です。

不正咬合(例:叢生・上顎前突・反対咬合・開咬など)を診断し、患者さまそれぞれの個性正常咬合を目指して治療を進めます。

個性正常咬合とは、単にきれいに並んだ歯というだけでなく、ご自身の骨格・顔貌・機能を踏まえて、長期に安定・健康的・審美的な状態を実現するための咬合を意味します。

当院では、セファログラムを含む各種レントゲン・歯科用CT・顔面/口腔内3Dスキャンなどの診断機器を活用し、患者さんそれぞれの骨格・歯列・軟組織(舌・口唇の位置など)を総合的に評価したうえで治療計画を立案しています。

治療期間・装置選択・通院頻度・メインテナンスなどについても、患者さま・ご家族としっかり相談のうえ決定いたします。

 

2. 矯正歯科治療のメリット

永久歯列期にきちんと矯正治療を行うことで、一般的には以下のようなメリットが期待できるとされています。

 

咬合機能の回復(咬み合わせの改善):

上下の歯が適切にかみ合うことで、食べ物を効率よく咬む・咀嚼する機能が得られます。

 

むし歯、歯周病の予防(メンテナンスのしやすさ):

歯間・歯肉縁下・ブラッシングが難しい部位が減り、虫歯・歯周病予防がしやすくなります。

 

咬合性外傷の改善(歯の長期安定)

歯が正しい位置・角度に納まることで、将来的な歯列崩壊・移動・歯周トラブルのリスクが低下します。

 

顔貌・発音・口腔機能の改善

開咬・反対咬合などがあると発音や舌の機能に影響することがありますが、矯正治療によって改善が期待されます。

 

審美的向上

整った歯列・美しいスマイルライン・口元のバランス改善など、見た目の自信につながります。

 

↑ 咬合を治すことで、口元の見た目の改善も期待できます

 

3. ワイヤー矯正の概要

最も一般的な矯正装置が「ワイヤー矯正」です。

歯にブラケット(矯正用装置)を付け、そこにワイヤーを通して歯を動かす力(矯正力)をかけていきます。

年々、ブラケットの形状・ワイヤーの材質・摩擦抵抗・患者さまの快適性などが向上しています。

当院では「白いワイヤー」「粘膜の刺激が小さくなる小さめのブラケット」「摩擦の少ないブラケット」「弱い持続的な力をかけることで治療初期の痛みを軽減できるニッケルチタンワイヤー」を使用するなど、患者さまの負担を最小化する工夫を行っています。

 

ワイヤー矯正の強み:

比較的幅広い症例に適用できる、治療実績が多く信頼性が高い、などが挙げられます。

 

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ホワイトワイヤーについて

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⭐︎関連する動画⭐︎ 矯正装置の見た目について(目立つの?)

 

4. 舌側矯正・インビザラインの概要

①舌側矯正(リンガル矯正)

マルチブラケット装置を歯の裏側(舌側)につける矯正治療です。

表側から矯正装置が見えにくいため「見た目が気になる方」「職業上装置が目立つのを避けたい方」に適しています。

裏側の装置ゆえに初期の違和感や発音の変化が出ることがあるため、当院では装着後の丁寧なフォロー・発音チェックを行っています。

ブラッシング指導やパウダークリーニングも併用し、虫歯予防にも配慮します。

 

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舌側矯正治療について

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②インビザライン(マウスピース型矯正装置)

透明なマウスピースを数十枚使用して少しずつ歯を移動させる方式です。取り外し可能という特長があります。

当院では、症例ごとに適応可能か正確に診断した上でインビザラインによる治療もご提案しています。

生活シーン(食事・ブラッシング・スポーツ)・患者さまの希望・通院負担などを総合して装置の選択を行います。

 

メリット:装置が比較的目立ちにくい・取り外せるのでブラッシング・食事がしやすい・清掃性が高い

デメリット:装着時間の遵守が重要(1日20~22時間目安)・適応症例がやや限定される

 

ワイヤー矯正・舌側矯正・インビザライン、それぞれにメリット・デメリットがあります。

カウンセリングと検査によって、患者さまに最も適した方式をご提案するようにしております。

 

5. リテーナー(保定装置)の必要性

矯正治療によって歯を動かした後、歯列・咬合・軟組織(舌・口唇・頬など)のバランスが整った状態でも、歯が元の位置に戻ろうとする力(後戻り)」が必ず存在します。

それを防ぐためにリテーナー(保定装置)を使用し、一定期間・あるいは長期にわたって歯の位置を安定化させます。

 

当院では、治療終了時に取り外し式または固定式のリテーナーを装着していただきます。

使用時間やその後の通院と経過確認についてをお話しし、保定期間中もパウダークリーニング・定期検査を継続して行います。

リテーナーを適切に使用することで、せっかくの矯正治療の成果を長期にわたって守ることができるとされています。

 

6. 治療開始前の流れについて

当院で本格矯正治療を始める際の一般的な流れをご紹介いたします。

①相談(初回カウンセリング)
歯並び・噛み合わせ・ご希望・お悩みをお伺いします。検査や治療の大まかなご説明を行い、ご不明点を整理します。

 

②矯正学的検査
口腔内写真・歯列模型(デジタルスキャン)・顔面・横顔写真・レントゲン(パノラマ/セファログラム)・歯科用CT撮影・3Dスキャンなどを行います。

また、口腔衛生状態・虫歯・歯周病のチェックも含まれます。

 

③診断・治療計画のご提示
検査データを基に、不正咬合の分類・骨格条件・歯列移動のシミュレーション・装置選択・治療期間・通院頻度・費用・リスク・代替案をご説明します。患者さま・ご家族と十分に相談の上、最終的な治療方針を決定いたします。

 

④治療開始
調整装置(ワイヤー・マウスピース・舌側装置等)の装着をスタートし、通院・清掃フォロー・定期検査を行いながら、歯の移動を進めていきます。

 

⑤保定・メインテナンス期
装置が外れた後はリテーナーを使用し、定期メインテナンスを継続します。当院では、矯正期間中・保定期間中ともに、虫歯予防・歯周病予防・ブラッシング指導・パウダークリーニングを重要視しております。

 

おわりに

永久歯列期の本格矯正治療は、歯並び・噛み合わせ・口元の印象・長期的な口腔の健康をトータルに考える大切なステップです。

装置の種類・治療方法・通院回数・清掃管理など、患者さまごとに最適なプランをご提案しております。

矯正治療をご検討中の方、あるいは「いつから始めたら良いのか」「自分の歯並びはどうなのか」迷われている方も、まずはお気軽にご相談ください。時間をしっかりと確保し、院長がじっくりお話しをお伺いいたします。

 

⭐︎上記の内容を動画にまとめてありますので、そちらもご参照ください。

(音声が出る場合があります)

ホワイトワイヤーについての解説動画もございます。ぜひ、ご覧ください。

ハーフリンガルの矯正装置について

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当院では石岡市をはじめ、土浦市・水戸市・つくば市・小美玉市・かすみがうら市・鉾田市・笠間市など、茨城県内のさまざまな地域から患者さまにご来院いただいております。日本矯正歯科学会認定医と日本専門医機構矯正歯科専門医が在籍しています。

電車・お車ともにアクセスしやすく、県内広域からのご相談も歓迎しております。

石岡みらい矯正歯科 院長:丸岡亮(歯学博士)

茨城県石岡市国府4-5-4

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目立ちにくい矯正装置 – 舌側矯正について【茨城県石岡市の矯正歯科クリニック・石岡みらい矯正歯科】

舌側矯正治療(リンガル矯正)について

 

こんにちは。茨城県石岡市、小美玉市、かすみがうら市、土浦市の矯正歯科クリニック・石岡みらい矯正歯科の丸岡亮です。

今日は舌側矯正(裏側矯正、リンガル矯正)の全体像をまとめてみました。見えずらい矯正治療をご希望の方のご参考になれば幸いです。

 

1. 見た目が気になって治療に踏み切れない方へ

歯並びは気になるけど、ワイヤー矯正は「目立つのが不安」という理由で、最初の一歩が出にくいことがあります。

舌側矯正は、歯の裏側(舌側)に装置をつけるため、正面からほとんど見えません。審美面を重視したい方の有力な選択肢です。

最新のレビューでも、審美性の高さが舌側矯正の第一の利点として繰り返し示されています。

↑ 正面から見えにくいのが舌側矯正の大きな利点になります

 

2. 治療方法の選択肢の一つ:舌側矯正とは?

舌側矯正は、歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着して歯を動かす固定式矯正治療です。

1970年代に日本の藤田幸弘先生の報告や、米国のCraven Kurz先生の開発を起点に本格的に普及が進み、現在はデジタル設計やカスタムブラケットの登場で適応が広がっています。 

↑ 当院の舌側矯正ブラケットの一例

 

3. 舌側矯正のメリット

①正面から見えにくい

学校・職場・人前に出る機会が多い方でも、心理的なハードルが下がり始めやすいのではないかと思います。

  

②う蝕(白斑)のリスク面で有利な可能性:

ワイヤー矯正をはじめとした固定式装置は白斑(ホワイトスポット)と呼ばれる歯の表面の変色や初期むし歯のリスクを高めますが、白斑は表側のほうが多く発生したという研究報告があります(装置外し後の評価)。

※個人差が大きく、ケアを怠ると舌側でも生じます。  

 

4. 舌側矯正のデメリット

①発音の慣れ:

装着直後はさ行やた行などの発音などに影響が出やすく、表側より発話困難の発生確率が高いとするメタ解析(精度の高い複数の研究をまとめたもの)があります。多くは数週間で順応します。  

 

②舌の違和感・擦れ:

痛み自体は全体としては表側のワイヤー矯正と同程度とされています。しかし、舌の痛みは舌側で出やすい傾向が示されています。  

 

③清掃の難しさ:

装置が歯頚部寄り(歯と歯肉の間の近く)につくためプラークが停滞しやすい部位が生じます。観察研究やレビューでも、舌側面のプラーク・歯石の付着増加が指摘されています。

 

④治療期間が長くなる可能性:

舌側矯正に用いる装置は患者さんごとのオーダーメードで作る必要があります。そのため、治療開始前にお時間を要します。また、メカニクスの関係上、全体的な治療期間がかかる場合が多くあります。

(治療期間に差がないという意見もありますが、明確なエビデンスは不足しています)

 

いずれもほとんどは時間の経過と清掃習慣の確立で多くがコントロール可能です。当院では装着前からの説明と、装着後のこまめなフォローで慣れを支援します。 

 

5. 行ったほうがよいメンテナンス

①毎日のセルフケア:

通常の歯ブラシに加え、ワンタフトブラシ + フロスや歯間ブラシ・ジェットウォッシャーなどをお使いいただき、特に見えずらい歯頚部とブラケット周囲を丁寧に行っていただくと良いかと思います。

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舌側矯正のブラッシング

 

②定期的なメンテナンス:

定期的に矯正歯科医院(または、かかりつけの歯科医院)に通っていただき、装置周囲の十分な掃除(PMTC、プロフェッショナルクリーニング)、磨き残しのチェックや歯ブラシ指導、ホワイトスポットなどの早期発見をしてもらうのをお勧めします。

 

③発音の練習:

特に治療初期は滑舌に影響がある場合があります。

(当院では小さいブラケットを採用していますので、以前より影響は小さくなってきています。)

発音はゆっくり・はっきりを意識し、滑舌のトレーニングを短時間でも繰り返していただくと、数週間で馴染むケースが多いです。  

↑ 当院で用いている滑舌練習メニューの一例

 

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矯正治療中の滑舌について

 

6. よくある質問(Q&A)

Q. 仕事で人前に出ることが多いのですが、発音はどれくらいで慣れますか?

A. 個人差はありますが、表側は約1週間、舌側は数週間かけて改善する傾向が示されています。初期の滑舌の練習と慣れの期間を見越したスケジューリングが必要になりますので、あらかじめ担当医と相談しましょう。 

 

Q. 白い跡(白斑)が心配です。舌側は有利と聞きましたが本当ですか?

A. 白斑はケア次第です。ただし発生は表側のほうが多かったとする研究もあります。舌側でも油断は禁物です。装置周囲の清掃を毎日ルーティン化しましょう。 

 

Q. 痛みは表側と比べてどうですか?

A. 全体の痛みは同程度というメタ解析がある一方、舌の痛みは出やすく、唇や頬の痛みは出にくいという傾向が示されています。適切なワックス・研磨・調整で多くが和らぎます。 

 

7. まとめ

・舌側矯正は審美性が最大の利点。

・一方で発音の慣れ・舌の違和感・清掃難度が課題。ただし多くは時間と正しいケアでコントロール可能です。

 

舌側矯正は見た目を気にしている方には大変興味のある治療方法かと思います。一方で、表側のワイヤー矯正とは違う点が、メカニクスやケアの方法などに存在します。

 

また、舌側矯正をお勧めしにくい症例もあります。

気になる場合は、まずは矯正治療専門の先生またはかかりつけの先生に相談してみてください。

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当院では石岡市をはじめ、土浦市・水戸市・つくば市・小美玉市・かすみがうら市・鉾田市・笠間市など、茨城県内のさまざまな地域から患者さまにご来院いただいております。日本矯正歯科学会認定医と日本専門医機構矯正歯科専門医が在籍しています。

電車・お車ともにアクセスしやすく、県内広域からのご相談も歓迎しております。

石岡みらい矯正歯科 院長:丸岡亮(歯学博士)

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List of probably useful references

Ata-Ali F, et al. Adverse effects of lingual and buccal orthodontic techniques: A systematic review. Am J Orthod Dentofacial Orthop. 2016;149(6):820-829.  

Long H, et al. Comparison of adverse effects between lingual and labial orthodontic treatment: A systematic review. Angle Orthod. 2013;83(6):1066-1073.  

van der Veen MH, Attin R, Schwestka-Polly R, Wiechmann D. Caries outcomes after orthodontic treatment with fixed appliances: Do lingual brackets make a difference? Eur J Oral Sci. 2010;118:298-303.  

Lombardo L, et al. Changes in the oral environment after placement of lingual and labial orthodontic appliances: A prospective study. Prog Orthod. 2013;14:28.  

Wu A, McGrath C, Wong RWK, Wiechmann D, Rabie ABM. Comparison of oral impacts experienced by patients treated with labial or customized lingual fixed appliances. Am J Orthod Dentofacial Orthop. 2011;139(6):784-790.  

Rai AK, Rozario JE, Ganeshkar SV. Comparison of speech performance in labial and lingual orthodontic patients: A prospective study. Dental Research Journal. 2014;11(6).  

Zhai M, et al. Periodontal parameters in fixed labial and lingual orthodontic treatment: A systematic review and meta-analysis. 2022.   

Vijaykumar V, et al. Comparison of the periodontal status of patients undergoing labial and lingual orthodontics. J Int Soc Prev Community Dent. 2020;10(1):52-57.  

Nandakumar S, Tandon P, et al. Implications of Lingual Orthodontics Compared to Conventional Orthodontics: A Review. Biomedicines. 2024;12(7):1469.  

Malhotra Y, et al. Lingual Orthodontics History Revisiting: A Review. J Adv Med Dent Scie Res. 2020;8(8):115-118. 

摩擦の少ない矯正装置 – セルフライゲーションブラケット【茨城県石岡市の矯正歯科クリニック・石岡みらい矯正歯科】

こんにちは。茨城県石岡市、小美玉市、かすみがうら市、土浦市の矯正歯科クリニック・石岡みらい矯正歯科の丸岡亮です。

ワイヤー矯正では、装置をつけた直後~数日間に「締めつけられるような痛み」「違和感」が出やすいのが事実です。これは歯を動かす力が歯や歯根膜・骨に伝わる生体反応によるもので、誰にでも起こり得ます。

一方で、初期のレベリング(デコボコをならす段階)は弱い力で効率よく進められるほど、違和感や痛みの軽減につながる可能性があります。

 

近年、その選択肢のひとつとして「セルフライゲーションブラケット(以下SLブラケット)」が広く使われています。SLはブラケットにフタクリップがあり、結紮線を使わずにワイヤーを固定できるのが特徴で、適切に使えば効率よく治療を進められる可能性があると考えられます。

今回は、このセルフライゲーションブラケットについてまとめましたので、お伝えできればと思います。

↑ セルフライゲーションブラケットの一例。見た目は普通のブラケットと大きな違いはありません(トミーインターナショナル社)

 

1.セルフライゲーションブラケットとは

構造と仕組み:ブラケットにスライド式のフタやスプリングクリップが付属し、ワイヤーを「自動的(self)に結紮(ligation)」します。

↑ 普通のブラケットに金属製またはセラミック製のクリップが付いています。(トミーインターナショナル社)

 

↑ ワイヤーの滑りと見た目を重視し、クリップをロジウムコーティングしているものもあります(JM Ortho社)

 

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ロジウムコーティングについて

 

↑ 見た目を重視し、セラミックで装飾されたクリップを採用しているものもあります(JM Ortho社)

 

⭐︎関連する投稿⭐︎

セラミックブラケットについて

 

種類:パッシブ型(ワイヤーがスロット内で比較的自由に動きやすい)と、アクティブ型(クリップがワイヤーを押さえ込みやすい)に大別されます。パッシブ型の方が摩擦が低いという報告が多数あります。

↑ クリップを開け閉めすることでワイヤーをブラケットに装着します(トミーインターナショナル社)

 

歴史:1990年代以降に商用化が進み、チェアタイムの短縮や操作性が先行して評価され、2000年代に一気に普及しました。

 

2.SLブラケットの利点

①ワイヤー交換、装着が効率的

結紮操作が不要になるため、 患者さんにとっては口を開ける時間が減り、治療時の不快感が減少します。 

 

②摩擦が少ない

矯正治療の多くの場面では、いくつかの方法で歯の動きを妨げてしまう「摩擦」を抑える配慮をします。

治療開始直後は歯列がデコボコしているため、ワイヤーがねじれたり、力が一部の歯に集中しやすくなります。そのため、ブラケットとワイヤーの間に生じる摩擦や、結紮線・ゴムによる締めつけ感が不快感の一因と考えらえれています。

SLブラケット(特にパッシブ型)は、構造上「強い結紮」を避けながらワイヤーを保持できる設計なので、初期の丸線での通しやすさ・通過性が得られるケースがあります。(ただし、ワイヤー径が太くなる段階や角線・トルク表現では差が小さくなります。)

↑ クリップとワイヤーの摩擦を軽減できます(トミーインターナショナル社)

 

↑ 治療初期につけたセルフライゲーションブラケット

 

装置の種類で痛みゼロになるわけではありませんが、過度な力や不要な摩擦は避けるのが基本とされています。SLブラケットは結紮線の締め付けを使わないため、スライディング時を中心に摩擦を低くできる場面があると報告されています。

患者さんからの感想を聞くと、SLブラケット導入前後で、痛みに関する感想に変化があるのを感じています。一方、痛みの強さそのものはSLと従来型で大差なしとする比較試験も多数ありますので、さらなる今後の調査研究が待たれます。

 

③結紮線の端が当たりにくい

治療初期のレベリングでは、歯の傾きや捻転、位置のずれを直していきますが、最も歯が大きく動く段階でもあります。

そのため、従来の結紮では、歯が動いた際に、細い結紮線の切り端が頬粘膜や唇に触れて痛むことがあります。治療の際は、当たりそうなところを保護剤などでカバーしたり、曲げ込み方を工夫して予防しますが、完全にはリスクを排除できません。

SLブラケットは基本的に結紮線を使わないため、この「端っこ問題が起こりにくい」のは実臨床での実感としてもわかりやすい利点です。口腔粘膜の機械的刺激が潰瘍を誘発しうる点は歯科全般で知られています。

 

④その他

口腔清掃性に関する指標が良好になる可能性(プラーク・BOPの一部指標で優位の報告。ただし研究のばらつきがあります)があります。

 

3.欠点

①装置のコストが高い

構造が複雑なため、治療費が高くなる傾向があります。

 

②クリップが壊れる可能性

臨床経験上、ワイヤーをつけたり外している際にクリップが壊れてしまうことを経験しています。(最近では商品改良が進み、明らかにその頻度は減ってきています。)壊れた場合は新しいブラケットに速やかにつけ直しを行います。

 

よくある質問(Q & A)

Q. 治療が“早く終わる”のですか?

A. 総治療期間や最終的な噛み合わせの質は、大差がないとする総説が優勢です。口を開けている時間は短縮しやすい―ここが実際的な利点です。

 

Q. 清掃しやすいですか?虫歯や歯肉炎に有利?

A. プラーク付着やBOPが少ないとする報告もありますが、研究の質や条件がまちまちで慎重な解釈が必要です。装置の種類に関わらず、正しいブラッシング・補助用具・プロケアが最重要です。

 

まとめ

SLブラケットは結紮が不要なため、初期段階の治療の効率やチェアタイム短縮が見込める装置です。

大切なのは装置そのものより、力のコントロールなど、フォースシステムと呼ばれる治療のやり方です。

当院では患者さん一人一人のお口と生活に合わせて、不快感を減らして、快適に治療ができるように工夫をしてまいります。

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List of probably useful references

Chen SS, Greenlee GM, Kim JE, Smith CL, Huang GJ. Systematic review of self-ligating brackets. Am J Orthod Dentofacial Orthop. 2010;137(6).  

Fleming PS, DiBiase AT, Sarri G, Lee RT. Self-ligating brackets in orthodontics: A systematic review. Angle Orthod. 2010;80(3):575-584.  

Scott P, Sherriff M, DiBiase AT, Cobourne MT. Perception of discomfort during initial orthodontic tooth alignment using a self-ligating vs conventional bracket system. Eur J Orthod. 2008;30(3):227-232.  

Rahman S, et al. A multicenter randomized controlled trial to compare a self-ligating bracket system with a conventional bracket system. J Orthod. 2015;42(1):45-52.  

Stefanos S, Secchi AG, Coby J, Tanna N. Friction between various self-ligating brackets and archwire combinations. Am J Orthod Dentofacial Orthop. 2010;138(3):330-337.  

Gómez-Gómez SL, Gutiérrez V, Mopalpa J, et al. Comparison of frictional resistance between passive self-ligating, active self-ligating and conventional brackets: an in vitro study. J Clin Exp Dent. 2019;11(8):e732-e738.  

Coronel-Zubiate FT, et al. Effect of conventional and self-ligating brackets on periodontal parameters: systematic review and meta-analysis. 2024.  

Stocker T, et al. Influence of normal forces on the frictional behavior in orthodontic brackets. Dent Mater J. 2022;41(3).  

Franchi L, Baccetti T, Camporesi M, Barbato E. Forces released during sliding mechanics with passive self-ligating brackets. Am J Orthod Dentofacial Orthop. 2008;133(6).

  

Lai TT, et al. Perceived pain for orthodontic patients with conventional vs self-ligating appliances: randomized clinical trial. (ScienceDirect record). 2020.  

白い矯正装置 – ホワイトワイヤーについて②【茨城県石岡市の矯正歯科クリニック・石岡みらい矯正歯科】

目立ちにくいワイヤー – ロジウムコーティング(ホワイトワイヤー)について

 

こんにちは、石岡市、小美玉市、かすみがうら市、土浦市の矯正歯科クリニック・石岡みらい矯正歯科・院長の丸岡です。

 

表側からのワイヤー矯正治療でも、仕事や学校、写真の場面で「装置をできるだけ目立たせたくない」というご希望を多くいただきます。

金属色のブラケットや銀色のワイヤーはどうしても装置の存在感が気になる方も少なくありません。

 

そこで近年は、「ホワイトワイヤー(審美ワイヤー)」とクリアブラケット/白いセラミックブラケットを組み合わせることで、見た目の印象をやわらげる方法が少しずつ、一般的になってきました。

その審美ワイヤーの中でも、ロジウムコーティングされたワイヤーは、自然な白銀色で目立ちにくい選択肢の一つです。

今回はそのロジウムコーテイングされたホワイトワイヤーについてまとめましたので、お伝えさせていただきたいと思います。

⭐︎関連する記事⭐︎ ホワイトワイヤー(白い樹脂でコーティングされたもの)について

 

1.ロジウムとは?

基本的には、通常に使用するワイヤーに「ロジウム」という金属をコーティングしたワイヤーになります。

ロジウムはプラチナ族金属の一種で、銀白色で高光沢、高い硬度、熱、化学耐性があり高い耐食性を持つのが特徴の金属です。

↑ ロジウムと呼ばれる金属。やや白っぽい鉱物になります (参照)

主に、南アフリカで8割近くが生産されるようです。(国内メーカーの人からはコーテイングの材料となるロジウムはロシアから輸入していると聞いたこともあります)

上記の白っぽい金属の色でありながら、耐久性に優れているので、ジュエリーなどの表面コーティングにも使用されているようです。

 

2.基本的な組成

ロジウムコーテイングされた矯正用ワイヤーは以下のような組成になります。

ベース材:一般的にはニッケルチタン(NiTi)やステンレススチールなど、通常の矯正ワイヤーと同じ素材。

表面:ロジウムを、電解めっき(ロジウム浴)でごく薄く被覆したものです。塗料やポリマー塗膜ではなく「金属コーティング」である点が特徴です。 

つまり、「塗装」ではなく、いわゆる「めっき」になります。

そのため、色調が比較的安定しやすく、コーティングの欠けや黄ばみが目立ちにくいとされています。

ロジウムコーティングは、ポリマー系(エポキシやPTFE=テフロン)コーティングと比較して、光沢を抑えた白銀色で、清潔感のある見た目になりやすいのが利点です。

評価研究でも、ロジウムコートは審美性が高いと判断される傾向が示されています。 

一方で、全くの「純白」ではなくわずかに金属みを帯びた白銀色です。真っ白いワイヤー像をお持ちの方には、事前に色味のギャップをご説明しております。 

↑ 従来のワイヤーとの比較。白っぽい印象になります。(バイドデント社)

 

 

3.利点

①色が保たれやすい:

塗料を使わない金属コーティングのため、コーテイングも剥がれにくく、また色素の沈着、黄ばみが他のコーテイングと比べ起きにくいとされています。 

②表面特性が矯正治療に好ましい:

ロジウムコーティングを施した場合でも、粗さや硬さがベース材と同等レベルに保たれ得るという報告があり、審美コーティングの中では滑らかで耐久性のバランスが良いと評価されることがあります。 

また、ロジウムコーテイングのワイヤーはいわゆる一般的なホワイトワイヤー(エポキシ等の塗料でコーテイングしたもの)と比べて摩擦が少なめとする報告があります。

③生体に優しい可能性

生体適合性の観点からは、in vitro(実験室)の研究で、ロジウム被覆NiTiの細胞毒性(身体への悪影響)がコーティングしないワイヤーより低いとする報告があり、金属イオン暴露低減の可能性が示されています。 

 

4.欠点・注意点

①色味は「真っ白」ではない:

白銀色でわずかに金属性のツヤが残ります。完全な白を求める方にはギャップとなる場合があります。 

②価格が高価:一般的な金属ワイヤーよりコストが高めです。そのため、クリニックによっては追加料金が必要だったり、治療費の総額を高く設定していることが多いと思われます。

③コーティングの耐久性は条件依存(臨床上は問題ないかと思います):
一部のフッ素系洗口液や乳酸菌サプリによって色変化や表面変化が生じうるという報告があります。ワイヤーは定期的に交換するのもですので、臨床経験上、審美性を大きく失った経験はありません。

 

5.白色ワイヤーの比較

・エポキシ/ポリマー系(一般的な塗料を施したホワイトワイヤー):発色は白く目立ちにくい一方、着色・剥離の懸念があり、摩擦増大の報告もあります。 

・PTFE(テフロン)系:比較的摩擦が低いとするデータもあるが、コーティングの摩耗・色変化が生じやすい報告もあります。 

・ロジウム:色の安定性と表面特性のバランスに利点があり、審美性評価でも良好とされる報告がある一方、わずかな白っぽい金属の色になります。私は「白と銀色の間の色になります」と説明をしています。 

↑ 一般的なホワイトワイヤー(上顎)とロジウムコーティングされたホワイトワイヤー(下顎)の比較イメージ。やや金属の色味が残りますが、耐久性に優れています。

 

6.よくあるご質問

Q1. 本当に目立ちにくくなりますか?

A. 金属ワイヤーより白銀色で反射が穏やかになり、全体として装置が目立ちにくくなる方が多いです。ただし純白ではないため、ブラケットやゴムとの色合わせで印象が変わります。

 

Q2. 食べ物や飲み物で黄ばみませんか?

ロジウムをめっきされたワイヤーのため、ポリマー塗装のホワイトワイヤーに比べ色変化は起きにくい傾向です。

 

Q3. 歯の動き(摩擦)に影響しませんか?

A. 装置の組み合わせや環境で変わるため一概に言えません。ロジウムは審美ワイヤーの中では摩擦が小さいとする報告が多いように思います。他のホワイトワイヤーも含めて、その特性を理解し、適切なフォースシステムを組むことによってしっかり治療を進めることができます。

 

まとめ

・表側矯正でも「目立ちにくさ」を重視するなら、ロジウムコーティングされた白色ワイヤーは有力な選択肢です。色調の安定性・表面特性のバランスに優れ、審美評価でも好印象という報告があります。 

・ただし完全な純白ではない色味、コスト、使用環境による色調・表面変化などの注意点があります。日々のメインテナンス(ブラッシングなど)が大切になります。 

 

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目立たない矯正装置 – クリアブラケットについて【茨城県石岡市の矯正歯科クリニック・石岡みらい矯正歯科】

目立ちにくい表側矯正 ― クリアブラケットという選択

 

こんにちは。茨城県石岡市、小美玉市、かすみがうら市、土浦市の矯正歯科クリニック、石岡みらい矯正歯科・院長の丸岡です。

 

表側のワイヤー矯正を検討される方から、「できるだけ目立たない方法がいい」「金属のブラケットやワイヤーは避けたい」というご相談をとても多くいただきます。

目立ちにくいブラケットとして、白いセラミックブラケットに加えて、歯の色が透けて見えるクリアブラケット(透明ブラケット)という選択肢もあります。

見た目・強さ・摩擦・外れにくさなど、それぞれ特性が異なりますので、今日はクリアブラケットの基本とメリット・デメリットを分かりやすく解説します。

 

1.クリアブラケットとは?

見た目に配慮した審美ブラケットの一種で、歯の色を通す透明感が特長です。

素材は大きくセラミック(サファイア/多結晶アルミナなど)とプラスチック(ポリアミド、ポリカーボネート等)に分かれます。

①セラミック

特徴:高い透明度、色の安定性、十分な強度を有しています

↑ 透明なセラミックブラケットの一例(JM Ortho社)

 

②プラスチック
特徴:透明、安価、セラミックより柔らかい性質があります

↑ 透明なポリアミド製のクリアブラケットの一例(トミーインターナショナル社)

 

柔らかいと聞くとあまりよくないと思われるかもしれませんが、咬み合わせによってはこの柔らかさが適することもあります。セラミックは強固ですが、強く咬み合うと破折することもあります。

 

2.クリアブラケットの「利点」まとめ

○目立ちにくい
歯色を通す透明感が、白色不透明のブラケットよりも自然に見えるケースもあります。とくにサファイア系は高い透過性が示されています。 

そのため、写真撮影の場面や人と対面する場面での違和感が少ないとされています。
機能面は通常の表側矯正と同等で、歯のコントロールの精度や適応範囲は、金属ブラケットと同様とされています。むしろ、フォースシステム(治療計画)の方が影響を受けます。

↑ 金属が見える部分が大幅に減りますので、目立ちにくくなります

↑ 白いワイヤーも併用するとより目立ちにくくできます

 

3.欠点・注意点

・ブラケットを外す時、歯面に亀裂が入ることがある(セラミックブラケット全般)
セラミックは剛性が高く破断しにくい反面、剥がす時の応力集中に注意が必要とされています。適切な手技でリスクは下げられます。 プラスティックはリスクは少なくなります。

・摩擦とワイヤー滑走性
条件により金属より摩擦が高い・同等など研究結果は分かれます。術者はワイヤー材質や結紮・スロット精度での最適化を考える必要があります。 

・材料の変形・着色(プラスチックブラケット)
長期使用で色調変化や変形が起こりうる点は注意が必要です。設計・接着材の選択で臨床使用は可能ですが、審美の安定性はセラミックが優れているとの報告が多いです。 

一方、歯にブラケットをつける際の接着剤が変色することも多く、治療経過が立ってくると透明度が下がってくることがあります。

 

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・費用
通常の金属より材料コストが高い傾向があり、価格設定は異なっていることが多いと思います。

プラスチック製のクリアブラケットはセラミックよりも安価なこともあり、安い料金プランを提示しているクリニックもあります。

 

4.よくあるご質問

Q1. 白いセラミックとクリアブラケット、見た目はどちらが自然?

A. クリアブラケットは歯の色を通すため自然に見えやすいと思われます。白系セラミックはブラケットは歯がやや黄色い方は少し違和感があるかもしれません。一方、歯とブラケットの間の接着剤は変色することがあり、当院では白いセラミックブラケットをおすすめすることが多いです。

Q2. セラミックは外すときに歯が傷むって本当?

A. セラミックブラケット金属よりエナメル損傷が起こりやすいという報告があり、適切なデボンド手技・器具選択でリスクを極力下げるようにしています。ただ、それでもプラークの沈着などで歯の質が弱くなってしまっている場合は、損傷が起きることもあります。当院ではあらかじめご了解をいただいてから、装置を接着しています。

Q3. ワイヤーの滑り(スライディング)が悪くて治療が長引く?

A.治療方法によります。ブラケットの選択・ワイヤーの選択と調整・結紮方法の選択で効率的に治療を進めることもできます。近年のブラケットは摩擦を抑えられる設計も登場しています。

 

まとめ

・クリアブラケットは目立ちにくさを重視する方に有力な選択肢です。

・セラミックのクリアブラケットは審美性と強度が高く、プラスチック系は同じように透明ですが着色への配慮が必要です。 

・最終的には、見た目・治療計画・費用のバランスを、ライフスタイルなどと合わせて決めていきましょう。

 

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小児矯正の相談 – 前歯部反対咬合について【茨城県石岡市の矯正歯科クリニック・石岡みらい矯正歯科】

「前歯が逆に噛んでいる」と言われたら ~放っておいて大丈夫?そのままにするリスクと早期相談のポイント~」

 

こんにちは。茨城県石岡市・小美玉市・かすみがうら市の矯正歯科医院、石岡みらい矯正歯科・院長の丸岡亮です。

 

お子さまの前歯が、下の前歯が上の前歯より外側(前方向)に出ている状態(前歯部反対咬合)と言われたご家庭から、よく歯並びのご相談をいただきます。

今はまだ子供の歯が残っている時期(混合歯列期)なので、成長とともに自然に治るかもしれませんが、このまま様子を見て大丈夫でしょうか?というご質問もよく受けます。

まだ成長期だから、永久歯が生え揃ってからでも大丈夫と思われる保護者さまも少なくありません。

これらは状況によって変わってきます。

本日は、成長期の方の前歯部反対咬合についてお伝えできればと思います。

 

⭐︎この投稿の内容は動画でもご覧いただけます⭐︎

 

1.混合歯列期の前歯部反対咬合とは

前歯部反対咬合とは、上顎前歯が下顎前歯の前方に出るべきところ、逆に下の前歯が前に出ている状態を指します。 

混合歯列期でも比較的見られる歯並びで、文献によれば頻度はおおまかに10%前後という報告もあります。

↑ 下の前歯が前に出ている状態を指します

 

2.原因:骨の問題と歯の位置の問題

前歯部反対咬合が起こる原因は複数ありますが、大きく「骨格の問題」と「歯そのものの位置、傾きの問題」に大別できます。

 

① 骨の問題

上顎の骨と下顎の骨の大きさのバランスによって生じているパターンです。

・上顎の骨の発育が小さくで、上顎前歯が後ろにある状態

・下顎の骨の成長が大きく、下顎前歯が前へ出てしまっている状態

・その2つが組み合わさった状態

詳しくは頭部X線規格写真(セファログラムグラム)により大きさを分析します。

見た目にも影響が出ることもあります。

↑ 下顎が発達し、咬み合わせが反対になっている状態

 

② 歯性・機能性の問題

これは主に、上の前歯が何らかの理由で、内側から生えてしまった、または内側に傾いてしまっている場合が当てはまります。

そして、内側から上の歯が生えてくると、かみ合う時に邪魔になります。そのため、それを避けるように下顎を前に出して咬んでいる場合があります。これを機能性の反対咬合と呼びます。

特に上記の歯の問題の場合、上の歯に大きい負担がかかっている場合もあり、また機能性の反対咬合の場合は、それが骨格性に移行したり、また本来の位置からずらして咬んでいるため、顎の関節に影響が出ることもあります。

↑ 上の前歯が内側に傾斜している状態。避けようとして下顎を前に出していることもあります

 

反対咬合は「歯だけのズレなのか」「骨格の問題も含んでいるのか」を見極めることが重要です。

 

3.いつ頃、相談・受診した方が良いか

以下のような様子があれば、まずはかかりつけの先生に相談をおすすめします

 

上の前歯と下の前歯が「逆」に咬んでいて、本人が気にしている(コンプレックス)

反対咬合の歯が1歯または複数歯で見られる

顎が横にずれている・顔の左右差などがある

下の前歯の歯ぐきに退縮の傾向がある

保護者が「このままで大丈夫か?」と不安に感じている

 

4.いつから治療が始まるのか

矯正歯科クリニックでのは、いつからスタートすべきか、まずは経過観察でよいか、早期介入すべきかの判断は、顎の成長予測・歯の萌出状態・癖や習慣の有無・検査データ(模型・レントゲン・咬合)を診査診断して決めていきます。 

必ずしもすぐに始める必要はありませんが、早期の治療がメリットが大きい場合は、そのご提案があるはずです。

 

5.Q & A

Q1. 「1歯だけ」前歯が反対咬合になっている場合、自然に直ることはありますか?

A . 残念ながら、「自然に必ず直る」という保証はありません。文献でも「交叉咬合(前歯・側方含む)は自然治癒は稀」という記載もあります。  ただし、歯性の軽度なもので、十分なスペースがあり、癖がなく、顎成長にも問題がないと判断されれば「まず観察」でよいケースもあります。その際も「いつまで様子を見るか」を明確にしておくことが大切です。

Q2. もし骨格性の問題(下顎前突傾向)があると診断されたら、どうなりますか?

A . 骨格性要素が強い場合、成長発育が進むにつれて反対咬合が固定化・進行することがあります。成長期後(成人期)に治療する場合は、矯正装置+場合によっては外科治療(顎矯正手術)を併用せざるを得ないこともあります。開始時期について、担当医とよく相談をしてみるのをおすすめします。

Q3. この反対咬合を放置すると、どんなリスクがありますか?

A . 主なリスクとしては:

前歯部および下顎前歯部の歯ぐき退縮・上の前歯の歯根と呼ばれる歯の根っこが短くなる歯根吸収リスク増加・顎関節への影響などが考えられます。  

↑ 押し出された下顎の前歯は歯肉が下がってしまうこともあります

 

また、思春期には見た目・心理面への影響(コンプレックス)が出ることがあります。

↑ 咬み合わせを気にして、人前で笑えない、という方も出てきます

 

6.まとめ

・混合歯列期に「前歯が逆に噛んでいる(前歯部反対咬合)」と指摘された場合、放っておけば治るという保証はなく、むしろ早期の「診断と成長観察+場合によっては介入」が推奨されています。

・原因には「骨格性」と「歯性」あるいは「癖・習慣」があり、これらを的確に診断することが重要です。

・「いつ相談すべきか?」という点では、上下の前歯が萌出した時点でのチェックが適切です。かかりつけ歯科医院または矯正歯科医院の受診をおすすめします。

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小児矯正の相談 – 上顎前歯のすき間について【茨城県石岡市の矯正専門クリニック・石岡みらい矯正歯科】

みなさま、こんにちは。石岡みらい矯正歯科・院長の丸岡亮です。

「“上の前歯、真ん中に隙間が空いていて、気になって…”」というご相談を、当院の矯正相談でもよく伺います。

たとえば、「兄弟のときは自然と隙間が無くなったけど、この子もこのまま経過を見て大丈夫?」という保護者のお声も多くあります。

「子どもってみんな隙間が空くもの?」「なんとなく見た目が気になるけれど、治療を始めたほうがいい?」「このまま放っておいて大丈夫?」――そんな疑問にお答えしていきたいと思います。

↑ 隙間が自然と埋まることも多いとされています

 

1.“Ugly Duckling stage”とは?

「いわゆる“醜いアヒルの子”期(Ugly Duckling stage)」とは、大人の歯と子供の歯が混ざった小学生の時期、医学的には混合歯列期において、上あごの中央付近、左右の永久中切歯が外側に傾斜することで、中央に隙間(正中離開/diastema)が生じる現象を指します。  

文献的には、この隙間(正中離開)は混合歯列期に比較的高頻度にみられ、上顎の側切歯・犬歯が萌出を進める段階で自然に閉じていくことが多い、という報告が古くからあります。 

そのため、基本的な方針としては「この時期(混合歯列期)では、まず経過観察でも良い場合が多い」というスタンスをとることが一般的です。

↑ 上記のように永久歯が出てくることで、隙間は減ってくることが多いとされています

 

ただし、いくつかの原因によって、正中離開が引き起こされる場合もあります。

 

2.正中離開が生じる原因の例

一般的なUgly duckling stage以外に考えられる理由は以下のようなものがあります。

①上顎の前歯の本数が足りない(特に側切歯と呼ばれる2番目の歯)

上顎の側切歯の欠如は、およそ1から2%で生じるとされています。乳歯が抜けたのにも関わらず永久歯が生えてこない場合は、空隙が余ってしまい、真ん中が空いた状態が続きます。

↑ 前歯の本数が足りない場合、隙間は余ってしまいます

 

②上顎の真ん中に過剰歯がある(正中過剰埋伏歯)

上顎の左右の中切歯の間やその近傍に位置する、余分な歯(過剰歯)のことで、他の歯の萌出を阻害したり、中切歯の傾きの変化を引き起こして、正中離開を生じさせる原因となることがあります。

頻度としては、研究により0.15~2 %程度という報告があり、男性に多く、10~12歳付近で検出されることが多いです。

↑ 上の前歯の間に小さい余分な歯がある場合があります

 

③上唇小帯と呼ばれる筋がしっかりしていて、長い

上唇小帯(上唇から上顎前歯間に付着する線維)は、付着する位置・幅・厚みが通常より、長かったり、太かったりする場合は、真ん中の隙間を物理的に引っ張ったり、介在したりして、隙間が閉じる妨げとなることがあります。

↑  線維長くしっかりしていると隙間は埋まりません

 

④舌癖(飲み込む時に舌で歯を押している癖)など悪習癖

舌突出癖、特に前方型(tongue thrusting)や低位舌などが、上顎前歯の傾斜・突出・正中隙間の維持・再発に関与するという報告があります。

舌が中切歯間に押し付けられたり、連続的な圧力がかかることで、歯が外側に傾斜/開きやすいことがメカニズムとして示されています。

↑ 舌で前歯を押し出してしまうと隙間が空いてしまいます

そのほか、お子さまが爪を噛む、口唇を噛む、指しゃぶりが長引いているなどの習癖がある場合、それによる「前歯への圧迫/傾斜変化/隙間の維持または拡大」が起こる可能性があります。  

 

3. いつ頃、相談に行った方が良いか

経過観察で良いか、妨げになっている原因がないか、それを知るだけでも保護者は安心できるのではないでしょうか。

当院では、目安として、上顎中切歯萌出後 6~12 か月経っても隙間に変化が乏しい場合や、習癖が残っている場合には矯正相談をおすすめしています。

とりあえず、話だけでも、というケースも歓迎しております。

 

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4. よくあるQ & A

Q1.「この隙間は必ず治療しなければいけませんか?」

→ A:いいえ。混合歯列期においては“Ugly Duckling stage”として一過性に隙間ができることが多く、まずは経過観察が適切なケースも多数あります。  ただし、「隙間が大きい」「習癖・萌出異常など他の原因がある」場合は、相談・検査をお勧めします。

 

Q2.「いつまで待てば自然に閉じると考えてよいですか?」

→ A:一般的には上顎犬歯が萌出してくる頃(おおよそ10~12歳前後)まで経過をみることが多いですが、隙間の大きさ・歯の傾斜・習癖の有無・レントゲン所見などを総合して判断します。  そのため、目安として「混合歯列末期(犬歯萌出直前)までに明らかな改善傾向がない場合」は矯正相談を検討するとよいでしょう。

 

Q3.「習癖(例えば爪噛みや舌癖)があるのですが、そのせいで隙間が残るのでしょうか?」

→ A:はい、可能性があります。舌癖・低位舌・前方突舌、爪噛み・鉛筆噛み・指しゃぶりなどの口腔筋・習慣の影響で、前歯に余分な力がかかって隙間が拡大・維持されることが報告されています。  習癖改善+矯正相談という流れが望ましいです。

 

5. まとめ

混合歯列期に上顎中切歯間の隙間があること(正中離開)は、実は“自然な発達過程”の一部であることが多く、いわゆるUgly Duckling stageとして経過観察が適切なことが多いです。

ただし、「隙間が大きい」「萌出・傾斜異常あり」「過剰歯あり」「上唇小帯の異常あり」「舌癖・習癖あり」などがある場合は、自然閉鎖しづらい・将来残る可能性もあるため、早めの相談が望まれます。

本院では、混合歯列期から“正中離開”に対して丁寧に観察・原因分析を行い、「いつまで経過観察でよいか」「どの時点で介入すべきか」の判断を保護者とともに進めています。

お子さまの「歯がどう生えてくるか」「隙間がどう変化しているか」は保護者の方による観察も重要です。「習癖や舌の位置」「歯の萌出ペース」「左右差」など気になる点があれば、早めにご相談ください。

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白い矯正装置 – ホワイトワイヤーについて【茨城県石岡市の矯正クリニック・石岡みらい矯正歯科】

 

白い矯正用ワイヤーって?見た目に配慮したワイヤー矯正について

 

みなさま、こんにちは。石岡みらい矯正歯科・院長の丸岡亮です。

「矯正はしたいけれど、装置が目立つのは避けたい」という声を、初診相談でよく伺います。

最近は目立ちにくい装置を選ぶ方がぐっと増え、その選択肢の一つとして白いワイヤー+白いブラケットの組み合わせを選ばれる方も多くなりました。

↑ 白いワイヤーとブラケットの組み合わせのイメージ

 

今日はその白いワイヤーについて、仕組み・メリット/デメリット・長持ちのコツをわかりやすくご紹介します。

(審美性を重視する動機づけや装置選好の傾向は複数の研究で示されています。) 

 

「始めたいけれど踏み切れない」一番の理由は「見た目」

 

成人矯正の動機を調べた調査では、審美面(見た目)の改善が主要な理由として一貫して挙がります。一方で、装置が目立つことへの抵抗が受診のブレーキになりやすいことも報告されています。審美性が自尊感情や社会的場面での自信に関わるという関連も示されています。

当院でも「仕事柄、人前に出る」「学校で写真を撮る機会が多い」などの事情から、できるだけ目立たない選択肢を希望される方が増えています。

 

 最近のトレンド:目立ちにくい装置を選ぶ人が増えています

 

インビザラインに代表されるアライナー型矯正、舌側矯正(裏側矯正、リンガル矯正)、表側でも審美性を高めた装置(白いブラケット+白いワイヤー)など、「矯正=目立つ」から「選び方で目立ちにくくできる」時代に変化してきています。

患者さん側の審美志向の高まりは、審美ブラケット市場や審美コーティングワイヤーに関する研究の活発化の傾向からも読み取れると思います。

↑ 当院で使用しているワイヤーとブラケットの組み合わせの例

 

↑ 自然な口元になります

 

白いワイヤー+白いブラケットを選ぶ方が増えている理由

 

以下の理由が考えられます。

・正面からの印象が柔らかい(写真・会議・学校生活で安心)

・表側のワイヤー矯正の治療の精度と審美性(見た目)のバランスが良い

・装置が見える期間をできるだけ配慮したい場合の選択肢

白いワイヤー(テフロン、エポキシ、ロジウムなどの被覆・めっき)とセラミック(またはプラスチック)ブラケットの組み合わせは、金属色の反射を抑えた自然な見え方になります。 

↑ 白いコーティングを施したワイヤーの例(JM Ortho社)

 

↑ 模型につけた例 (JM Ortho社)

 

白い矯正用ワイヤーとは?― 材料と歴史

 

ベースとなるのは従来から矯正歯科治療で使われているNi-Ti(ニッケルチタン)やSS(ステンレススチール)です。

そのワイヤーの表面にエポキシ樹脂やPTFE(テフロン)などのポリマーコーティング、あるいはロジウムめっきを施し、歯の色になじむ白~銀白色に見えるようにしたものです。当院ではPTFE加工されたワイヤーを使用しています。

2000年代以降に各種コーティングが普及し、審美性・色安定性・摩擦や腐食への影響などの研究開発と改良が積み上がってきました。 

 

白いワイヤーの「利点」と「欠点」

利点

・見た目が自然:金属光沢が抑えられ、写真・対面でも目立ちにくい。 

・金属成分への口腔内暴露を低減(ロジウム被覆など):ベース金属への直接接触を一部遮蔽。 

 

欠点(注意点)

・被膜の“はげ・欠け・変色”:コーティングの種類や飲食物、摩耗で色安定性が低下することがあります。 

・摩擦や機械特性の変化:コーティングにより表面粗さ・摩擦・硬さが変わり、力の伝達性に影響する場合があります(臨床では段階や症例選択で調整)。 

・プラーク付着しやすい:一部の審美被覆ワイヤーはプラーク付着が増えるとの報告があり、丁寧なブラッシングが重要です。 

 

はげ・変色を起こしにくくする生活習慣

 

色の濃い飲食の直後はうがい→できれば早めにブラッシング

コーヒー、赤ワイン、カレー、トマト系ソース、濃色のお茶などは着色リスクが高めになります。

↑ 着色しやすい食品の例

 

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前歯部のブラッシングは、やさしく小刻みに

強いこすり過ぎは被膜の摩耗を早めます。電動ブラシは押し付けないのがコツです。 

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ワイヤー直上を金属製の硬い道具でガリガリしない

家庭では歯間ブラシは細めを。院内クリーニング時も審美ワイヤー使用を伝えてください(器具選択で配慮可能)。

 

ガム・カチカチの飴・硬いナッツを、習慣的に噛み続けない

機械的摩耗・局所的な欠けの予防につながります。

 

定期チェックで早めの交換・調整

被膜の劣化が目立つ前に定期的にワイヤー交換を行うと美観を保ちやすいです。

(定期的な来院がおすすめです)

 

よくある質問(Q & A)

 

Q. 摩擦が増えると治療は遅くなりますか?

A. コーティングで摩擦や硬さが変わることはありますが、ブラケット・結紮方法・ワイヤー段階設計で十分にコントロール可能です。当院では耐久性の強いワイヤーと摩擦の少ないワイヤーを治療の場面で使い分けて、選択しています。

↑ コーティング面の違いによってメリットデメリットがあります (JM Ortho社)

 

まとめ

 

・白いワイヤー+白いブラケットは、表側のワイヤー矯正でも目立ちにくい選択肢です。見た目の不安から一歩踏み出せない方の後押しになります。 

・一方で、被膜の摩耗・変色、摩擦の変化、プラーク付着などの特性があるため、清掃・食習慣・定期的な交換が大切。 

・当院では治療段階に応じた素材の選択とていねいな清掃指導で、審美性と治療効率のバランスをとりながら進めます。

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当院では石岡市をはじめ、土浦市・水戸市・つくば市・小美玉市・かすみがうら市・鉾田市・笠間市など、茨城県内のさまざまな地域から患者さまにご来院いただいております。日本矯正歯科学会認定医と日本専門医機構矯正歯科専門医が在籍しています。

電車・お車ともにアクセスしやすく、県内広域からのご相談も歓迎しております。

石岡みらい矯正歯科 院長:丸岡亮(歯学博士)

茨城県石岡市国府4-5-4

TEL:0299-24-4118

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Johal A, et al. Adult orthodontics, motivations for treatment, choice, and experience. Am J Orthod Dentofacial Orthop. 2024.  

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Bahar AD, et al. Dental aesthetics and self-esteem of patients seeking orthodontic treatment. Int J Environ Res Public Health. 2024;21.  

Batista DM, et al. Attractiveness of different esthetic orthodontic wires (PTFE, epoxy, rhodium vs metal). Dental Press J Orthod. 2020;25(1).  

Kula B, et al. Changes in color stability and surface roughness of Teflon-coated archwires. Materials (Basel). 2022;15(3).

Taha M, et al. In vitro and in vivo biofilm adhesion to esthetic coated archwires. Angle Orthod. 2015;85(6). 

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Santhakumari PP, et al. Surface/nanomechanical properties of coated NiTi (rhodium/epoxy/PTFE). Polymers (Basel). 2024.  

Mundhada VV, et al. Orthodontic brackets and their application: an updated review (ceramic brackets). Polymers (Basel). 2023.  

Fróis A, et al. Corrosion of fixed orthodontic appliances: overview of metal/polymer/ceramic coatings. Metals (Basel). 2023;13(12):1955.  

白い矯正装置 – セラミックブラケットについて【茨城県石岡市の矯正歯科医院・石岡みらい矯正歯科】

こんにちは。石岡みらい矯正歯科の丸岡です。

今日は「白い矯正ブラケット(セラミックブラケット)」をテーマに、はじめての方にもできるだけわかりやすくまとめました。最近は「目立ちにくい矯正」を選びたいというご相談が本当に増えています。

当院では開設以降、一貫して、セラミックブラケットを使用した本格矯正治療をすすめています。

 

はじめに

1.「始めたいけど始められない」いちばん多い理由=見た目

成人の矯正動機は多くが、見た目(ガタガタがったり口ゴボと表現に代表されるような前突感)です。一方、「装置が目立つことへの抵抗」が治療をためらう理由になりやすい、という調査・レビューが複数あります。

成人では審美面(見た目)が治療選択と満足度に強く影響し、見た目への不安が治療開始の障壁になりうることが報告されています。

 

最近のトレンド

2.最近のトレンド:目立ちにくい装置が選ばれやすい

この数年、マウスピース矯正(インビザラインに代表されるアライナー型矯正装置)や舌側矯正、ホワイトワイヤー矯正(白いブラケット+白いワイヤー)など、審美性の高い選択肢の需要が拡大しています。

特に、臨床・研究の両面でアライナー関連の発表が急増し、患者側の審美志向と相まって普及が進んでいるのが背景です。

 

目立ちにくい装置の種類

3.「目立ちにくい装置」には何がある?

①マウスピース矯正:取り外し可・透明で目立ちにくい。症例選択や治療シミュレーションがものを言い、専門的な技術が重要になります。

↑ アライナー型矯正装置は透明な見た目で取り外しできるので人気があります

↑ 治療方針立案とシミュレーションが治療の精度を左右します

 

⭐︎関連する記事⭐︎ インビザライン(マウスピース矯正)について

 

②舌側矯正:歯の裏側に装置、正面からほぼ見えない装置です。発音や清掃に慣れが必要になります。

↑ 舌側矯正装置の例。裏側に装置を装着しますので、ほとんど見えません。

 

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③白い装置(セラミックブラケット+ワイヤー):前歯部でも自然に溶け込み、表側でも目立ちにくいのが特徴になります。症例選択の幅も広く、当院では一番おすすめしているやり方になります。 

↑ 当院の実際の症例。自然な見た目になります。

⭐︎セラミックブラケットについて、概要をまとめてあります⭐︎

 

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4.白い矯正装置(セラミックブラケット)とは?

素材と歴史

セラミックブラケットは主に酸化アルミナで、多結晶(ポリクリスタル)または単結晶(サファイア)といった素材でできています。1980年代後半に本格普及し、ワイヤー矯正装置の審美性を大きく高めました。

↑ アルミナと呼ばれる素材です

 

↑ アルミナを型に入れて圧接して生成するようです

 

見た目の仕組み

アルミナは光の透過・拡散特性により歯の色に馴染みやすく、メタルブラケットより「白く・透明感のある見た目」になります。結晶粒径や結晶の種類によって透明度と強度のバランスが変わります。そのため、白いブラケット透明なクリアブラケットに大別されます。

 

白いワイヤーとの組み合わせがおすすめ

ニッケルチタンやステンレスの表面にポリマー等のコーティングを施したホワイトワイヤーが開発され、セラミックブラケットに合わせて使います。当院でもニッケルチタン、スレンレススチールのホワイトワイヤーを取り揃えています。

セラミックブラケットの利点・欠点

5.セラミックブラケットの利点・欠点

利点

高い審美性:近くでも自然に見えやすく、写真を撮った際、また対面での印象が良い。 

変色しにくいブラケット本体:セラミック自体は色安定性が高いため、プラスティックブラケットと比べ変色しにくいとされています。 

金属アレルギーの心配が軽減:金属を使っていないセラミックのみのブラケットもあるため、金属アレルギーが心配の方にも適しています。

 

注意点・欠点

破折リスク・脆性:金属製のブラケットより割れやすいとされています。(破折で口の中を切るといったことはほぼないと思われます)

撤去時のテクニック必須:不用意に外す力をかけると歯の表面に亀裂が入ってしまうこともあります。十分に習熟した術者に外してもらうのがおすすめです。

Q&A

6.よくあるQ&A

Q1. 白い装置は目立ちませんか?

A. 正面からの会話・写真ではかなり目立ちにくいです。金属より審美評価が高いという実験・調査結果もあります。ただ、全く見えないというわけではありません。

Q2. 食事やカレーで装置が黄ばみますか?

A.ブラケット本体(セラミック)は変色しにくいですが、白いワイヤーのコーティングや結紮材・エラスティックは着色しやすい部材です。定期交換とホームケアでカバーできます。

 

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Q3. メタルと比べて治療が遅くなる?

A. ケースや使うワイヤー・結紮法で異なります。摩擦が増えうる点は設計に織り込みますし、現在は低摩擦設計やワイヤー選択で十分にコントロール可能です。

まとめ

7.まとめ

・審美の不安はごく自然無ことです。そのために「見えにくい選択肢」が発達しいます。当院ではセラミックブラケットのみを取り扱っています。

・セラミックはアルミナ系で歴史も長く、審美性が高い一方、脆性・撤去時配慮・摩擦など特性の理解が大切です。 

 

セラミックブラケットとホワイトワイヤーについて、解説した動画も作成しております。ぜひ、合わせて、ご覧ください。

 

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D Sim, et al. Methodological issues in current clear aligner research. Semin Orthod. 2025.  

Wang Y, et al. Expert consensus on clinical strategies for clear aligner therapy. Int J Oral Sci. 2025.  

Försch M, et al. Perception of esthetic orthodontic appliances: Eye-tracking and survey. Dent J (Basel). 2019;7(2):43.  

Bradley TG, et al. Mechanical and aesthetic properties of coated archwires. Marquette Univ; 2014.  

Muguruma T, et al. Coatings covering esthetic orthodontic wires: bending/friction. J Orthod Sci. 2017.  

Usui T, et al. Mechanical and frictional properties of aesthetic coatings. Dent Mater J. 2017.  

JCO editors. Ceramic brackets―overview. J Clin Orthod. 1988;22(2):82–90.  

Int J Orthod Rehabil. An update on orthodontic brackets―A review. 2020.

Srinidhi R, et al. Orthodontic bracket materials―An up-to-date review. 2023.  

Grand View Research. Clear aligners market report 2024–2030. 2024. 

小児矯正治療の相談時期について【茨城県石岡市の矯正歯科クリニック・石岡みらい矯正歯科】

こんにちは。石岡みらい矯正歯科・院長の丸岡亮です。

今日は「小児矯正の相談時期」について、保護者の方からよくいただく質問をまとめてお伝えしたいと思います。

結論から言うと――迷ったら早めに相談が安心です(受診=すぐ治療開始ではありません)

根拠も交えて、わかりやすく整理します。

 

⭐︎この投稿の概要は動画でもご視聴いただけます⭐︎

 

適切な小児矯正の相談時期について

1.小児矯正の相談時期について

基準は「7歳ごろまでに一度チェック」

上下の6歳臼歯と前歯が生えそろう「混合歯列初期」には、かみ合わせ(前後・左右)や歯の生え方のズレが見つけやすくなります。

アメリカ矯正歯科学会(AAO)も7歳までに初回チェックを推奨しています。 

 

「相談=即治療」ではありません

 

ほとんどは経過観察で十分です。必要な時期だけポイント介入する「見守り+適切なタイミング介入」が基本です。小児歯科の専門ガイドラインでも、年齢に応じた評価・助言を定期的に行う重要性が示されています。 

↑ まずは今の状況を把握してみましょう

早めの受診をお勧めする症例は

2.治療開始の適切な時期 – 早めに始めるべき症例

①上顎前突(上の前歯が出ている)

早期矯正治療(小児矯正)と本格矯正治療の二段階で行った場合と、生え替わり後の本格矯正治療のみで治療を行った場合の最終的な歯並びは、大差なしというエビデンスがあります。

ただし早期介入は前歯外傷リスクを有意に減らす点がメリットとされています。

外傷既往や突出が強いお子さまでは、早めの機能的装置などを検討します。 

 

②片側だけの咬み合わせのずれ

6–9歳前後の早期治療は有効とする強いエビデンスがあります。顔面の左右非対称の固定化を防ぐ目的で早めの対応が推奨されています。

↑ 片側だけしか咬めない場合は咬み合わせが左右にずれている可能性も

中には顔面が非対称に成長してしまうケースもあります

⭐︎関連する記事⭐︎ 奥歯による咬み合わせのずれについて

 

③上顎犬歯の埋伏・八重歯リスク回避

9–11歳頃に乳犬歯の早期抜去や拡大で正しい位置への萌出を促進できるという古くからエビデンスが蓄積されています。レントゲンやCT所見と併せて時期判断します。

↑ 外側に大きくずれてしまうと八重歯の歯茎が退縮してしまうケースも

 

④反対咬合(骨格性ではないもの)

歯の位置(特に上の前歯の位置)の不正のため、反対咬合が生じている場合は、早めの診断と治療がおすすめされる場合があります。

 

⑤舌の悪い癖(舌突出癖)のために開咬になっている場合

正しい舌の動かし方、位置を覚えていただくことで不正咬合の悪化を防げると考えられています。

↑ 鶏が先か、卵が先か。舌の動き、位置で前歯の咬み合わせはどんどんずれてしまうケースもあります 

 

結論:「全部を早く始めるべき」ではありません。早期介入メリットが明確なケースは早め、それ以外は思春期前後に一本化するのが理想的です。 

当院の基本方針

3.当院の基本方針:気になったらすぐ相談

相談は早いほど安心
相談したからといって治療を急かすことはありません。「今は経過観察で大丈夫なのか」、「この点だけ早めに対応した方が良い」なのかを明確にお伝えします。

アメリカ矯正歯科学会の推奨する初回チェックの年齢(7歳ごろ)より前でも、癖・外傷・噛み合わせの偏りがある場合はご連絡ください。 

当院はメリットが乏しい小児矯正は勧めません。

↑ 当院では相談時に写真とレントゲンを撮り、しっかりリスク評価を行います

Q&A

4.よくあるQ&A

Q1. 7歳を過ぎてから初めてでも遅くありませんか?

多くは大丈夫。ただし交叉咬合・犬歯萌出異常・外傷リスクが高い上顎前突などは早めが有利です。

 

Q2. 早期治療は結局“二度手間”になりませんか?

A. 最終ゴールは本格矯正治療と同等でも、外傷リスク低減や非対称感の進行の予防など早期ならではの利益があるケースがあります。逆に利益が小さい場合は本格矯正治療を推奨します。

 

Q3. どんなサインが「受診の合図」?

A. 前歯が強く出ている/反対に噛むことがある/左右どちらかでしか噛めない/口がいつも開いている/指しゃぶりがやめられない/上の犬歯のふくらみが触れない 等が挙げられます。一つでも当てはまればまずはご相談をお勧めいたします。

まとめ

まとめ

・初回チェックは7歳ごろまでに。ただし迷ったら年齢に関わらず早めの相談を。 

・早期介入が有利な代表例:外傷リスクの高い上顎前突、機能性交叉咬合・上顎狭窄、犬歯萌出異常の疑い。 

・当院は「必要なときに、必要なだけ」。利益が小さい治療は勧めません。 

 

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八重歯について

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Thiruvenkatachari B, Harrison JE, Worthington HV, O’Brien KD. Early orthodontic treatment for Class II malocclusion reduces incisal trauma: 

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